桂離宮といえば誰でも思い浮かべる「モダンな」書院とは、全く趣が異なりますが、それでも全然、民家っぽい野暮ったさが漂わない茶室「松琴亭」です。
深い軒下から中を覗くと有名な市松模様の襖が見えます。
今はかなり色が褪せてしまっているとのことで、本当はもっと鮮やかな青だったそうです。
黄色が強い土壁とのコントラストで、よく映えたことでしょう。
こういう外に解放された畳の部屋なんかを見ると、こんな所に住んだことはないのに、何か懐かしいような感じがしてしまいます。
見づらいですが、障子紙の貼り方も、紙をなるべく無駄にしないように桟でないところでも繋いで、室内から見えるそのつなぎ目の影も、模様として楽しんでしまう、昔の日本人の「もったいない」精神と美意識はすごいですね。(ono)