最近、床吹き出し口のバリエーションが増えたものですから、施主様打ち合わせ用に、各サンプルを取り寄せしました。
写真 上が、アルミ製風量調整付き(スライドして開閉できる) 床吹き出し口 ステンカラー
写真 中が、木製ヒノキ材の床吹き出し口(社外品)
写真 下が、金属製ツバ付き床吹き出し口(OMソーラー協会純正品)
それぞれ長さは600mmですが、巾が微妙に違うため、大工さんの床下地穴あけ時点で決定しておく必要があるのです。
見た目は、木製ヒノキ が良いのですが、ツバが無く、厚みが決まっている(構造強度によるらしい)ため、仕上げの床材厚みが左右される。温熱による 反り も少し心配。大工さんの取り付け施工もむずかしいらしい。(使うには、少し覚悟が必要かもしれない)
しかし、実物をお客様に見ていただき、それぞれの一長一短を説明した上で、最終決定されるのは、施主様です。
この三枚を持参して、小野さんと私が、それぞれお客様と打ち合わせして決定されたのは、
偶然か当然か、写真上のアルミ製ステンカラーの物でした。(耐久性と機能性から来る選択ですね)
私は、常々思うのです。建築はたくさんの部材・材料の組み合わせで成り立ちますが、基本には構造設計と意匠設計があります。設計者によっては、意匠最優先の方もいれば、その逆のケースもあります。床吹き出し ひとつとっても一長一短があるように、全てに絶対の正解はないのですが、良い家 の条件として 「構造と意匠を高い次元で融合させる」 という事があると思うのです。
by takeshi-osonoe